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さくら さくら

日本人なら誰もが知っている「桜さくら弥生の空は~」で始まる歌のお話です。

JRの発車メドレーとして、山手線 駒込駅と中央線 武蔵小金井駅で使われてもいるようですね。

この歌は、日本古謡と表記される場合が多いのですが、この歌の歌詞の下地となったのは、江戸時代の国学者で「古事記伝」の著述に35年余り専心した本居宣長(もとおりのりなが)の和歌といわれています。
 

 

「敷島の 大和心をひと問はば 朝日に匂う 山桜花」
「朝日」は日本を指し、「におう」は「美しい」「映える」の意で、桜の花は軍人が美しく散っていく様を表したといわれます。満開に咲いた後は、見事なまでに散りゆく桜。
その潔さは、大和魂そのものとされたのでしょう。

 

歌詞の変化を時代を追って、ご覧ください

 

『さいた櫻』(原曲とされる江戸時代の歌詞・作者不明)
子どものためのお箏(こと)の練習曲として書かれたものです。
  咲いた さくら
  花見て戻る 吉野はさくら
  竜田はもみじ 唐崎の松
  ときわときわ 深緑

 

『櫻』(明治21年の歌詞)
東京音楽学校の「箏曲集」に掲載されました。
  さくら さくら
  野山も里も 見渡すかぎり
  霞か雲か 朝日ににおう
  さくら さくら 花ざかり

 

『さくら』(昭和16年の歌詞)
太平洋戦争開戦となったこの年、国民学校音楽教科書の「うたのほん」で、改訂されました。
  さくら さくら
  弥生の空は 見渡すかぎり
  霞か雲か 匂いぞ出ずる
  いざや いざや 見にゆかん

 

現在は昭和の歌詞を1番にして、明治の歌詞を2番にとしていることが多いようです。
山田耕筰の二度の編曲を経て、日本を代表する歌として世界に広まりました。

琴や篠笛の調べにのせて、桜が魅せる多彩な風情が浮かんでくる曲ですね。(93)

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池田リーダーありがとうございます

勉強になりま~す   

                        by ドミソちゃん